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読み物

店舗の契約と解約に必要な費用を考える

2019.01.16

読み物

自分のお店を持ちたいという夢が実現可能なものとなった時、絶対的に避けて通れないのが資金の問題です。開店するためにはさまざまな費用がかかりますが、店舗を契約する場合、解約する場合にどれだけの費用が必要なのか、じっくり見ていきましょう。

店舗を契約するのに必要な費用

店舗を購入するのでない限り、毎月の賃料を支払って借りることになります。では賃貸で店舗を借りる場合、最初の契約時にどのくらいの費用がかかるのでしょうか。

保証金または敷金

まず金額が大きくかかるのが保証金です。一般的には毎月の賃料の数ヶ月分から1年分程度を入居時に支払う必要があります。これは個別の物件によって変わってきますから、希望の物件が見つかったら必ず確認しておきます。

保証金は退居時には必ず返還されますが、賃料に滞納がある場合にはその分が差し引かれることになります。また後述する原状回復が不十分だとされる場合には、保証金から充填されることもあります。

保証金は基本的に全額返還されるものですが、償却する旨の記載がある場合にはその分が差し引かれることもあります。たとえば解約時には20%を償却するという場合、預けた保証金の20%が差し引かれますから、注意しておきましょう。また解約の条件や申し入れ期限等についても忘れずに確認しておきます。

▪保証会社の利用を要求されることも

部屋や店舗を借りる際には連帯保証人を付ける必要があります。連帯保証人を見つけることができない場合には、家賃保証会社への加入を求められる場合もあります。これは賃料(家賃)の支払いが滞った場合に保証会社が代わりに支払うものですが、保証会社へ加入することで預ける保証金の額を減額できる場合もあります。

条件によって変わってきますが、初回に支払う保証料は家賃の1ヶ月分程度が上限とされることが多いので、保証金と併せて準備しておきます。また保証料は毎年発生してきますから、忘れずに費用計上しておく必要があります。

保証会社を利用しない代わりに、保証金を上積みする場合もあります。これには貸し主である大家さんの了承が必要になりますが、すべては交渉次第と言えます。保証会社への加入には審査があり、審査を通ると一定の信用が得られることになります。しかし保証料は毎年費用として発生してくるものですが、保証金は基本的には全額返還されてくるものです。初期費用を抑えるために保証会社に加入するか、いずれは返還される保証金として支払うか、選択の余地がある場合には検討してみるのも一考でしょう。

前家賃

居住用か事業用かにかかわらず、家賃は次月分を前月末までに先払いする必要があります。4月20日に契約する場合には4月末までの分と併せて、5月分を先に支払います。半端な分については家賃を日割りで計算して支払うので、入居の際にはざっとでも計算しておきましょう。

共益費、管理費

建物の共有部分のメンテナンス、物件の維持管理などのために使用される費用です。こちらも前家賃同様、次月分を先に支払う必要があります。額は物件によってさまざまですから、契約時に確認しておきます。

保険料など

火災保険や家財保険などの保険料もかかってきます。どのような種類の保険に入れば良いか、補償金額等については保険会社に詳しい説明を求めて決定します。また解約時には支払い済みの保険料から残りの期間を差し引いた金額が戻ってきますから、こちらも忘れずにチェックしておきます。

礼金等

店舗を借りる際に、保証金の他に礼金を要求されることもあります。保証金や敷金は基本的に全額返還されるものですが、礼金については返還されることはありません。また礼金の有無は物件によってまちまちですので、契約の前に確認しておきます。

仲介手数料

こちらは不動産業者に支払う費用です。大家さんと入居者の間に立って交渉や契約の仲介をしてくれた報酬として支払います。額は賃料の1ヶ月分と定められていますので、忘れずに計上しておきます。

以上が賃貸で店舗を契約する場合に必要となる費用の目安です。物件によってはこれ以外の項目が必要となることもあるので、事前によく確認しておきましょう。保証金を筆頭に、店舗の契約には高額な費用が必要です。また解約時には満額戻るのか、いつ返還されるのかなども併せて確認しておくことが重要です。

居抜き物件を利用する場合

店舗を造作や設備付きで契約する場合は、上記の他にもう一つ契約を交わすことになります。上記の契約は大家さんと交わす必要がありますが、居抜き物件では現在の店舗契約者と設備や備品等について譲渡契約を結ばなければなりません。もちろん契約前に数回の打合せや引継ぎを経ているはずですが、きちんと文書を取り交わす必要があるのです。

引き継がれる設備や備品の使用状況や詳細、廃棄する物品や処理についての責任の所在や方法等を明記しておきます。またリース契約をしている物や設備、滞納の有無についても同様です。設備の故障やメンテナンスについても忘れずに確認しておきましょう。これらを曖昧にしたまま契約してしまうと、開店後にトラブルになった場合の責任がすべて自身にかかってくることになります。

こうして引き継ぐ造作物を選別したら、その対価を支払います。スケルトン状態から内装を作り上げるのに比べて、費用面では大きく抑えることが可能なのが居抜き物件の特徴ですが、中古の設備を使用するため故障等に対する注意が必要です。

さらに居抜きで契約したとしても、退居時には造作物を撤去してスケルトンに戻して返還することになりますから、そうした費用についても念頭に置いておきましょう。

店舗を解約する場合に必要な費用

店舗を契約する場合に必要な費用は上記に述べたとおりですが、解約する場合にも高額な費用がかかります。

《保証金は戻ってくるけれど》

契約時に預けた保証金は、解約すると全額返還されます。しかし家賃を滞納している場合には、その分が差し引かれることになります。その他解約時に償却する旨の記載がある場合には、それも差し引かれるので注意しておきましょう。

《火災保険料は残存期間分が戻ってくる》

契約時に加入した火災保険については、残りの期間分が戻ってきます。これは自身で解約を申し入れて請求する必要があるので、忘れずに行います。

《中途解約する場合》

契約を満期で解約する場合(更新しない)には問題ありませんが、期間途中で解約する場合には注意が必要です。満期で解約する場合でも3ヶ月から6ヶ月という定められた予告期限内に通知しないとスムーズに解約できないことがあるので、契約書を再チェックしておきます。

それでも中途解約をしたい場合には、最低でも上記期限分の賃料は支払わなければなりません。閉店を決めてからでも3ヶ月から6ヶ月分の賃料がかかることを念頭に、時期を見定めておくことが重要でしょう。また中途解約の場合には違約金を請求されることもあります。額については契約書に記載されているので、事前にチェックしておきます。

この違約金についてはしばしばトラブルとなり、裁判になることも少なくありません。ケースバイケースで判断される部分もあるので断定的なことは言えませんが、両親の介護のために実家に戻るなどの緊急性がない場合、閉店時期を選べる場合には極力契約期間を遵守して閉店時期を選びたいものです。

それがどうしても難しい場合でも、解約予告期限に沿って申し入れを行いましょう。申し入れと共に、事情をよく説明しておくことも大切です。大家さんサイドとしても、次のテナントを探すのに相応の時間が必要です。違約金の額については契約書を確認しておくと共に、賃料の1ヶ月分程度から1年分程度までの範囲で課される可能性があることは把握しておく必要があります。

《定期借家契約の場合》

定期借家契約で契約した場合、中途解約は原則としてできません。この場合には、残りの期間分の賃料を支払った上で契約を終了することになります。定期借家契約でも中途解約が認められる例外規定はありますが、店舗等の事業用利用の場合には適用されないことに注意が必要です。

《原状回復費用がかかる》

店舗を解約する場合に必要な費用の中で最大なのが、原状回復費用です。店舗等の事業用利用では内装を入れない骨組みの状態で借りることが一般的で、これをスケルトン状態と呼びます。したがって解約する場合には、設備や内装を撤去したスケルトン状態に戻さなくてはなりません。

解体にどれだけの費用がかかるのかと言えば、1坪3万円前後の費用がかかります。ここに設備等の撤去費用、産業廃棄物の処分代金がかかってくることになります。解約を決めたら複数社から見積もりを取って内容を確認し、比較検討しておきましょう。この原状回復が不十分だと追加工事を要求されたり、料金を請求されることがあるので注意が必要です。

解体業者については大家さんから指定されることもあります。その場合でも見積もりを比較検討した結果この部分が高い等の交渉をしてみる価値はあります。解体についてのトラブルを防ぐ意味でも、大家さんに立ち会ってもらうことも検討しておきましょう。

以上が店舗を契約、解約する場合にかかる費用ですが、これはあくまでも契約に関わる部分のみについての費用です。実際の開店、閉店については水道光熱費や人件費などの費用がかかってくることに注意しておきましょう。

契約、解約について抑えておきたいのは期限について、保証金の償却を含めた返還とその時期について、そして違約金の額についてです。これらは数字できっちり表すことが可能なので、曖昧さが残る余地はありません。解約時に予想されるトラブルの芽を摘むためにも、契約時に詰めておくことが重要です。