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固定資産税対策についてのメリット・デメリット

2017.07.07

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固定資産税対策 ぜひ知っておきたい5つの方法

固定資産税を減らすには

固定資産税は田畑・宅地等の土地、家屋・店舗・工場・倉庫等の建物、及び、それ以の事業に用いられる償却資産に対して課税される地方税で、課税対象となる資産が所在する市町村(政令指定都市はその政令指定都市、東京23区は東京都)に納付します。
標準税率が1.4%と定められているものの、実際は、地方自治体に応じてやや税率が異なるようで、この様な固定資産税には節税対策を行える余地が存在します。
主な対策として「土地面積を確認する」「固定資産税に用いられる評価額を下げる」「住宅に置ける特例(小規模住宅用地の特例等)を活用する」「非課税資産を活用する」「減価償却して帳簿を合わせる」の5つが上げられます。

1.土地面積を確認する

まず宅地を始めとする土地に対して課税される固定資産税の対策ですが、基本的に土地に対する固定資産税は「評価額×土地面積」で決まります。
ここでは土地の面積を減らす方法を説明しますが、いくら土地面積を減らす方法と言っても、決して土地を販売して減らすと言う意味ではありません。
具体的には、まず役所が管理している土地面積が誤っていないかを確認します。と言うのも、固定資産税を算出するのに用いられる「固定資産税台帳」には誤った内容が記載されている事例も多々見られるためです。
お役所の性格上、以前の土地面積をそのまま転用している可能性が高く、以前と比べ土地が狭くなっていても当時の土地面積が記載されている確率が高いようです。
帳簿の方が誤っている場合、固定資産税を管轄する課税当局に申し立てて、該当する帳簿の内容を適切な面積に減らして貰いましょう。
万が一、帳簿の方が誤っていた場合、新しい土地面積が5年間遡って適用されるため、高額な還付金が戻ってくる可能性も充分に考えられます。
以前は手作業で土地を測量していたため、面積が間違っていた事例が珍しくなく、航空写真を元に計算する様になった今もなお、その写真を撮影する角度に応じて面積が異なると言われます。
帳簿上の面積が減少すると当然固定資産税も減少します。保有する土地が広くなれば広くなるほど土地面積を確認するのが面倒ではありますが、そのぶん帳簿が間違っている確率が高く、実測での土地面積が帳簿より狭くなる、つまり固定資産税が減少する可能性も高いため、納める方も面倒くさがらず土地面積を計算するのが固定資産税を節税するポイントです。

2.固定資産税に用いられる評価額を下げる

「評価額×土地面積」の第1項に当たる固定資産税に用いられる評価額を減らす仕方を説明します。
まず、土地の評価額は3年に1回見直されますが、同一地番上に存在している土地の評価額は常に等しくなっています。
一般的に同じ地番であっても「大通りに面している利便性が高い土地」と「内部に隠れている利便性が低い土地」では土地売買時の実価格が異なりますが、固定資産税を計算するための評価額は同一の評価額が用いられます。
しかし土地を分筆した場合は、それぞれ別の地番として扱われる様になるため、これによりブロック内部の利便性が低い土地における評価額を下げることが可能です。
土地を分筆するには一定の費用が必要になりますが、ブロック内部の地価が低い時期は非常に効果的です。
また、第4章で詳しく説明しますが、土地を分筆することにより、固定資産税の課税対象外になる「道路」として扱われる様になる事例もあるため、これにより固定資産税を大きく減らせる可能性もあります。
住宅を始めとする建物に対して課税される固定資産税に関しても、土地と同じ様に評価額が3年に1回見直されます。
通常、建物自体の減価償却に応じて評価額が低下しますが、思ったより低下していないような時は課税当局に申し立てる方が得策です。

3.小規模住宅用地の特例

3つ目は一般的な固定資産税対策として、マイホーム・アパート・賃貸マンション等の住宅に置ける特例を活用する仕方を説明します。
住宅地には「小規模住宅用地の特例」という商業地・工業地にはない特例が存在しており、大半の場合、以上の特例を活用することにより固定資産税を大幅に減免することが可能です。
具体的には、建物ではなく建物の下の土地に対して優遇が受けられ、敷地面積200平方メートル以下の部分が評価額の6分の5、200平方メートルを超える部分も評価額の3分の2が減免されるため、更地、または、住宅地以外の用地と比べ固定資産税が3分の1以下に減免されます。
一部の地方自治体において課税される都市計画税という地方税も同様です。今回の敷地面積は住宅1戸当たり面積で計算されるため、集合住宅では一層お得になります。
既にマイホームを持っている人は残った土地を使ってアパート・賃貸マンションを建設するのも良いでしょう。
 
また、住宅には上記以外にも「新築住宅の税額の軽減」という優遇措置が存在しています。具体的には、居住面積が全体の2分の1以上、且つ、床面積が280平方メートル以下の住宅において、床面積120平方メートル以下の部分に対して建築後3~5年の間、建物部分の固定資産税が2分の1になります。

このように住宅には色々な特例が設けられているため、更地のまま放置しておくよりも、むしろアパート・マンション等を建ててしまった方が節税になる可能性も充分に考えられます。
このような住宅における特例が固定資産税を節約する最大のポイントです。

4.非課税資産を活用する

4つ目も一般的な固定資産税対策として、非課税資産を活用する仕方を説明します。
この方法に限り、他の固定資産税対策と異なり、対象となる箇所は固定資産税が全額免除されます。
固定資産税には第2章で説明した様に評価額全額が課税対象外になる「非課税資産」なるものが存在しています。これは土地と建物の両者に適用可能です。

まず、学校法人・宗教法人等が保有する固定資産は非課税資産になります。だからといって、節税するだけの目的においてこれらの組織を設立するのは横車を押すような話です。
しかし個人、または一般企業等が保有する固定資産であっても公益性が高い資産、具体的として児童公園などは非課税資産として認められます。

また、道路も非課税資産として認められます。実際には利用区分に応じて分筆登記する必要がありますが、実際に道路として認められれば固定資産税が非課税になります。
道路として認められるには「幅が1.8m以上」「他の公道に通じている」等の所定の用件が必要になりますが、無関係な人間が公道と同じ様に通行している場合、公益性が高い土地と認められて固定資産税が非課税になる可能性が高いようです。
幅が4m未満の公道沿いの土地に関しては、建て替え時に2mバックして土地を公道に貸し出す必要がありますが、上記の場合と同様に固定資産税が課税されなくなります。
 
固定資産税を減らすには、これらの非課税資産を最大限活用するのが得策です。
マンションを建築した際に土地が余ってしまった様な場合、余った土地を児童公園等に転用すると良いでしょう。また、マンションとマンションの間の土地を道路として開放するのも効果的ですね。

5.減価償却して帳簿を合わせる

最後は減価償却して帳簿を合わせる仕方を説明します。
固定資産税自体を減らせなくても他の税金を減らすことができれば固定資産税を減らすのと同じ効果が得られます。
具体的には固定資産を購入して法人税を減らしますが、それには企業を設立する必要があります。
企業が10万円以上の固定資産を購入する場合、それを損金として計算するのではなく、減価償却分を毎年損金として計上する規定になっています。
固定資産を購入した会計年度は赤字の方が多くなっていると思いますから、その赤字決算の一部を来年以後に繰り越す感覚で節税します。
社用車も経費として認められますが、あくまでも業務として使用している自動車でなければ社用車として認められないため、その点に注意が必要です。

モデルケースとして、耐用年数40年間のマンションを1億2000万円で購入する場合、毎年300万円ずつ損金として計上できますから、法人税を約120万円減らせます。
標準税率では固定資産税が144万円増えますが、第3章で説明した小規模住宅用地の特例を用いれば24万円まで減額されます。
また、固定資産税も会社経費から落とせるため、黒字を生じている限り、固定資産税の約40%(約9万6000円)が減免されるのと同じ意味になります。
ですから、このモデルケースでは年間100万円以上節税できます。

ここまで説明してきた節税対策には一長一短あるうえ、必ずしも常に全ての方法が適用可能とは限りません。
例えば、帳簿上の土地面積が正しければ前述の対策で減税することはできません。
一番簡単なのは住宅関係の特例ですが、他の方法と組み合わせる方が一層効果的で、固定資産税を約10分の1に減らせます。
ですから、対策を色々組み合わせる方が良いでしょう。
課税対象となる土地面積はほとんど減らせなかった反面、その土地の評価額は大きく下がったという話がよくあります。1つ1つは小額でも組み合わせることで大量に節税することが可能です。
また、複数の対策を組み合わせることにより、初めて本来の成果があらわれる対策もあります。
そもそも、新しく道路を設ける場合であれば、分筆登記しなければ非課税資産として認められないし、減価償却を採用する場合、小規模住宅用地等の特例を用いなければ固定資産税が重くなる結末も考えられます。
ですから、固定資産税を節税する場合、組み合わせて適切な方法を考える方が満足する結果が得られると思います。